今回は、キャンピングカーの中でも人気のあるタイプの一つであるバスコンの基本的な特徴からメリットやデメリット、購入や売却を検討する際のポイントまで詳しく解説していきます。
バスコンとは
バスコンは、バスコンバージョンの略で、主にマイクロバスを改造して作られたキャンピングカーです。そのため、一般的なキャンピングカーよりも広い室内空間と、高い天井を持っています。これにより、家族や友人と快適に過ごすことができます。
改造の内容は様々で、寝室、キッチン、トイレなどの設備が備えられています。そのため、バスコンを利用すれば、快適なキャンプ生活を送ることができます。さらに、多くのモデルでは大きな窓が装備されており、外の景色を楽しみながら、くつろぐことができます。
バスコンのベース車両に使用されるトヨタ・コースターは、標準ボディで最小回転半径5.5m、ロングボディでは6.5mです。
トヨタ・プリウスが5.1m、装備によって5.4mであることを考えると、車体の割に取り扱いやすいと言えるのではないでしょうか。
バスをベースにしても、ボディ部分を完全に切り取ってオリジナルの箱を用意した「フルコン」と、バスの外側にはほとんど手を入れず、内装だけを改造した「バスコン」があります。
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バスコンの歴史と発展
バスコンの歴史は、1960年代から始まります。当時、大型バスのデザインを活かし、改造することで新しいキャンピングカーの形が生まれました。最初は、バスの運転席をそのまま使用し、後部に簡易的な居住空間を設ける形が主流でした。
1970年代になると、バスコンの需要が高まり、専用の改造キットが登場しました。これにより、みなさんが求めるさまざまな設備が搭載可能になり、快適性が大幅に向上しました。
さらに、1990年代にはデザインや技術が進化し、バスコンはファミリー向けのキャンピングカーとして一般的に認知されるようになりました。現在では、様々なモデルやスタイルが展開され、新品や中古市場が活発に動いています。
バスコンのメリット
広々とした空間
広々とした室内空間は、バスコンの大きな特徴の一つです。キャンピングカーの中には、狭苦しく感じるものも少なくありませんが、バスコンはその点で異なります。広いフロアプランや高い天井により、ゆったりとした空間が確保されています。特に家族旅行では、家族それぞれが快適に過ごせる環境が重要です。
また、室内のデザインも多様性に富んでおり、使い勝手の良さを考えた収納スペースやダイニングエリアがあります。設定されたキッチンでは、料理も快適に行えるため、外食だけではなく、自炊を楽しむことも可能です。
車両サイズは国産キャンピングカーとしては最大級です。幅は2m強と、国産キャブコンと同等ですが、長さは6m超と長くなります。その分車内のスペースには余裕がありますし、シャシーにも余裕があります。様々な装備を施すことができ、架装した上でも十分な積載能力を示します。
高い乗り心地
バスコンは高い乗り心地を誇るキャンピングカーです。通常のバンやRVと比べて、サスペンションがしっかりしているため、路面の凹凸をしっかり吸収します。これにより、長時間の運転でもドライバーや乗客の負担が軽減され、快適な旅を楽しむことができます。
家族旅行の子どもや高齢者にとって、揺れの少ないスムーズな走行は安心できるポイントとなります。また、横揺れが少ないことで、車酔いのリスクも低くなるため、旅行中もリラックスして過ごせます。
バンコンやキャブコンのベース車両の多くは商用車です。商用車は、荷物を運ぶことを前提にしてあるため、経済性が最優先となり、どうしても乗り心地は悪くなります。その点、バスコンのベースとなる「バス」は、人を載せることが前提ですので、その乗り心地はキャブコンとは比較にならないほど高いです。
パワフルなエンジン性能
多くのバスコンモデルは、重厚なボディに合わせたエンジンを搭載しており、力強い走行を実現しています。これにより、高速道路での追い越しや山道の走行でも、スムーズに運転することが可能です。
特に、家族や友人と共に大人数で旅行する場合、荷物を積んでも安定した走行ができるのは大きな利点です。エンジンの出力が高いため、高速巡航中でもストレスを感じることが少なく、長距離ドライブを快適に楽しむことができます。
また、最近のバスコンでは燃費性能も考慮されているモデルが増えてきました。パワフルなエンジンながらも、効率的な燃焼技術を採用することで、燃費とパフォーマンスのバランスが取れています。このように、パワフルなエンジン性能は、バスコンを選ぶ際の重要な要素となるでしょう。
商用車は経済性が優先されることと、税制度の関係上、どうしてもエンジンの排気量が控えめで非力です。その分走行性能は厳しくなります。しかし、バスには税制上、排気量を気にする必要がありません。大勢の人を載せることが前提なので、パワーのあるエンジンを搭載しています。つまり、走行性能が高いということです。
キャンピングカーらしくない外観
バスコンの特徴の一つは、キャンピングカーらしくない外観です。一般的なキャンピングカーは、特有のデザインや形状を持っていることが多いですが、バスコンはバスをベースにしているため、一般の車両とほとんど区別がつきません。
この外観のデザインは、さまざまなシーンに溶け込みやすいという利点があります。例えば、都市部での駐車や観光地での利用において、周囲の風景に自然と馴染むことができます。特にファミリーやカップルでの利用時に、周囲の視線を気にせず過ごせる点は大きな安心材料です。
さらに、目立たない外観は、旅行先でのトラブルを回避する手助けにもなります。キャンピングカーとしての特性が薄い分、盗難や迷惑駐車といったケースが減少し、安心して利用できるのです。このように、バスコンの外観のメリットは、実用性や快適性に大いに寄与しています。
バスコンのデメリット
バスコンには多くの利点がありますが、いくつかのデメリットも存在します。
サイズが大きく運転が難しい
バスコンは乗用車よりも高さや全長があり、特に狭い道路や混雑した駐車場では扱いづらいことが多いです。バスコンのサイズ感に慣れていないと、右左折時の死角や後方の距離感がつかみにくく、接触や擦り傷が起こりやすくなります。これに加え、バック駐車が難しいため、駐車場での取り回しに練習が必要になる場合もあります。また、標識やトンネルの高さ制限に注意しなければならないなど、運転に伴う制約が増えるのもデメリットです。
バスコンは高い位置に座席があるため、視界が異なります。特に後方確認が難しく感じることも多く、リアビューカメラやドライブレコーダーの活用を検討する必要があります。これらの点を理解した上で、運転技術を磨くことが大切です。
高額な価格
キャンピングカー全般が高価であることは事実ですが、バスコンはそのサイズや性能から特に価格が上昇しがちです。ベースとなるバス自体に加え、内部の改造や設備の追加にはかなりの費用がかかります。キャブコンよりもベース車両の段階で500万円ほど高くなることがありますが、十分見合うだけの快適性があります。
また、中古市場でも、状態の良いバスコンは需給の影響を受けて高額になることが多いです。そのため、購入を検討する際は、ご自身の予算と照らし合わせ、慎重に選ぶ必要があります。とはいえ、長期間の使用を考慮すると、料金分の価値は十分に感じられるでしょう。高額な投資ですが、その分得られる快適さや自由度は、大切な家族との思い出を作る上で大きな魅力となります。
燃費が悪く、維持費が高い
バスコンは通常の乗用車よりエンジンが大きく、車両重量も重いため、どうしても燃費が悪くなります。加えて、タイヤも特殊なものを使う場合が多く、交換費用が高額になることも少なくありません。さらに、大きな車両ほどエンジンやブレーキのメンテナンス頻度が増える傾向があり、定期点検や修理費用も高くなることがあります。こうした維持費は長期的な負担となりやすいため、バスコン購入の際には十分に予算を考慮する必要があります。
駐車スペースの確保が難しい
バスコンは全長が長いため、一般的な駐車場ではスペースが足りないことが多く、駐車場を見つけるのに苦労する場合があります。また、高さがあるため、立体駐車場や地下駐車場などの高さ制限がある場所には停められません。キャンプ地や観光地の駐車場でも大型車に対応していない場合があるため、事前に駐車場の状況を調べる手間がかかります。長旅や観光地巡りをする際には、大型車対応の駐車場やRVパークを計画的に探すことが必要です。
カスタマイズや修理に手間がかかる
バスコンはキャンピングカー専門の装備やレイアウトが施されているため、内装のカスタマイズや修理を行う際には、キャンピングカー専門業者が必要になる場合が多いです。また、内部の構造が複雑なため、修理の際に分解や調整が必要になることがあり、通常の車両よりも工数が増えることがあります。さらに、特殊な部品や装備を使っている場合、交換や修理に必要なパーツが手に入りにくく、時間や費用がかかるケースもあります。
収納スペースが限られる場合がある
バスコンは内部が広いイメージがあるものの、座席や寝具、キッチンなどの生活スペースに多くの場所が割かれているため、収納スペースが限られていることがあります。特に長期旅行や家族での利用を考えると、衣類や調理器具、日用品などの収納場所が不足しやすく、荷物が増えるとスペースが窮屈に感じられることもあります。これにより、収納を工夫したり、持ち物を厳選する必要が生じ、思い通りに荷物を持ち込めない不便さを感じる場合もあります。
バスコンの使用ケース
家族旅行
家族旅行において、バスコンは非常に魅力的です。大きな室内空間は、子供たちと一緒に過ごすのに最適で、各員が快適に座れるため、長時間の移動もストレスなく楽しむことができます。
さらに、バスコンは寝具やキッチン、トイレなどの設備が充実しているため、ホテルに泊まる手間が省け、家族みんなが自分たちのペースで移動できます。キャンプ場や自然公園など、目的地に合わせて好きな場所に移動できるのも大きな魅力です。
また、家族旅行では食事の準備も簡単に行えます。キッチンが整っていることで、快速での調理が可能で、健康的な食事を家族で楽しむことができます。特に、アウトドアの醍醐味を味わいたい方には最適な移動手段となるでしょう。
長期滞在
広い室内空間を活用することで、快適な生活空間が提供されます。特に多くのバスコンには、設備が整っているため、まるで自宅にいるかのような感覚で過ごせます。
長期滞在の際には、移動することなく自然を楽しむことができるのも大きな利点です。例えば、キャンプ場や美しい景観地での滞在が可能で、日々の忙しさから解放される時間を持つことができます。また、長期間同じ場所にいることで、地域の文化や人々との交流を深めることも可能です。
キャンプ
キャンプは、バスコンを利用する際の非常に人気のある使用ケースです。バスコンなら広々とした空間を確保できるため、食事をする場所やリラックスできるスペースを容易に作ることができます。また、キャンプ場での利便性が格段に向上します。特に、バスコンの快適さは、雨や風の強い日でも安心して過ごせるというメリットがあります。
自然の中でのキャンプを楽しむ場合、バスコンは移動もスムーズです。キャンプ場へのアクセスも容易で、荷物の積み込みや移動の手間を大幅に減らせます。これにより、もっと手軽にアウトドアを楽しむことができるのです。
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まとめ
多くのキャンピングカーユーザーが「いつかは」「憧れの」というバスコン。
今回したメリット・デメリットをもとに、自分たちのライフスタイルや旅行スタイルにマッチするかをしっかりと見極めて、最適な選択ができるようにしましょう。