Q
バンコンのベース車には、どのようなものがありますか?
バンコンのベース車両としてトヨタ ハイエース、日産 NV350キャラバンがあります。
バンコンのベース車両
バンコンはバンをベースに、内装を中心に架装したキャンピングカーです。
日本のキャンピングカーでは、ハイエースベースのバンコンが主流となっています。
バンコンのベース車は、トヨタ ハイエースと日産 NV350キャラバンがメインになっています。
トヨタ ハイエース
ハイエースは、車長(ロングとスーパーロング)、車幅(標準、ミドル、ワイド)が複数あり、それぞれにルーフの高さが異なるモデルがあります。
下記の組み合わせで、5車種が販売されています。
- ロング標準幅の標準ルーフ
- ロング標準幅のハイルーフ
- ロングワイドのミドルルーフ
- スーパーロングワイドのハイルーフ
- スーパーロングワイドのスーパーハイルーフ
スーパーロングワイドスーパーハイルーフは救急車用に開発されていますので、一般販売はされていません。この車体を使ったキャンピングカーもありますが、ビルダーがメーカーと契約しキャンピングカーを製作しています。
ボディタイプ
ロング標準幅標準ルーフ(4695x1695x1980mm)
ハイエースの中で最も小さいサイズになります。
背が高いため大きく見えますが、車長、車幅はアルファードとほぼ同じ大きさです。運転席が高いため取り回しがしやすく、日常使いでも問題ありません。
全高も2m以内に抑えられていますので、地下駐車場や立体駐車場などで困ることは少ないでしょう。
室内高は1320mmですので、キャンピングカーとして使うには、窮屈感があるでしょう。
ロング標準幅ハイルーフ(4695x1695x2240mm)
車長、車幅はロング標準幅標準ルーフと変わりませんが、ルーフがハイルーフになっています。
ハイルーフのため、1590mmの室内高となります。
キャンピングカーとしてのメリットは、炊事設備の前の天井高1600mmの構造要件を、大きな改造なしで満たすことができます。炊事設備前の天井だけを高くして対応されていることが多いです。
デメリットは、立体駐車場などの高さ制限のある駐車場には入れないことが多いことでしょう。
ロングワイドミドルルーフ(4840x1880x2105mm)
ワイドボディですが全長が5mを切る車長のため、取り回しは悪くありません。
ワイド幅モデルに設定されているワゴン仕様は、リーフスプリングが多少柔らかく設定されています。バンよりも心地がよく、普段使いで使用されることもあります。
スーパーロングワイドハイルーフ(5380x1880x2285mm)
一般販売されているハイエースとして、最大のボディサイズを誇ります。
室内高も1695mmあり、そのままの状態でキャンピングカー要件を満たすことができます。
現在製作されているバンコンの中で、もっとも使用されているボディサイズです。
スーパーロングワイドスーパーハイルーフ(5380x1880x2480mm)
2013年からキャンピングカーとして、ビルダーに販売されています。
ビルダー向けの販売のため、一般販売はされていませんので、キャンピングカー以外では手に入られません。
救急車用に赤色灯の穴が空いていますので、ビルダーがカバーを開発し装着しています。
室内高は2m近くありますので、長身の大人でも窮屈になることはありません。
日産 NV350キャラバン
現行のNV350キャラバンは、ハイエースを強く意識したスタイル、ラインアップとなっています。新開発のディーゼルエンジンや洗練された乗り心地など、最新モデルにふさわしい出来栄えとなり、現在ではバンコンのベース車としてその数を増やしつつあります。
ただ、やはりハイエースの方が車種が多いことは否めません。
ボディタイプ
ハイエース同様、箱型のボディ形状にキャブオーバーの車体です。
ボディの種類は、以下の3種類が設定されています。
- ロング標準幅標準ルーフ
- スーパーロング標準幅ハイルーフ
- スーパーロングワイド幅ハイルーフ
ハイエースと異なるのはスーパーロング標準幅が設定されていることです。
ロング標準幅標準ルーフ(4,695mmx1,695mmx1,990mm)
ハイエースのロング標準幅標準ルーフ同様に、4ナンバー枠の4700x1700x2000mmを使いきったボディサイズです。
スーパーロング標準幅ハイルーフ(5,080mmx1,695mmx2,285mm)
ハイエースには設定されていないボディサイズで、標準幅ですが車長が385mm長くなっています。
スーパーロングですが、全長はワイドスーパーロングより短く設定されています。
ハイエースの標準ボディハイルーフと比較すると、長さと高さに余裕がある作りになっています。
スーパーロングワイド幅ハイルーフ(5,230mmx1,880mmx2,285mm)
車幅は同じですが、全長がハイエーススーパーロングよりも150mm短く設定されています。
取り回しに関しての評判が悪いハイエーススーパーロングに比べ、6mの最小回転半径でやや取り回しはしやすいと言えるでしょう。しかし、全長が長いため、狭い場所での取り回しは苦労されるかもしれません。
まとめ
バンコンのベース車両として、よく使われるハイエースとNV350キャラバンについてご紹介しました。現状では、ハイエースベースのバンコンが多くあります。
架装だけでなく、それぞれのベース車両の特徴を把握することで、より良いキャンピングカーライフを過ごせるのではないでしょうか。