中古車サイトで見つけた掘り出し物に、「これなら自分にも手が届くかも!」と心が躍りますよね。しかし、一度立ち止まって考えてみてください。その魅力的な価格の裏には、後から「こんなはずじゃなかった…」と頭を抱えるような、大きな出費やトラブルに繋がる「理由」が隠されている可能性も考えられます。
本記事では、激安のキャンピングカーを買う際に確認すべき注意点についてご紹介します。
激安キャンピングカーにありがちな5つの理由
1. 高年式・多走行距離
最も一般的な理由が、年式が古い、または走行距離が多いことです。10年以上前のモデルや、走行距離が15万kmを超えている車両は価格が大きく下がります。エンジンや足回りなどの基本的な走行性能に関わる部分はもちろん、車内の設備にも経年劣化が進んでいる可能性が高いことを覚悟しておく必要があります。
2. 修復歴(事故歴)がある
クルマの骨格部分を損傷し、修理した経歴のある「修復歴車」は、価格が大幅に安くなります。修復が完璧でない場合、走行安定性に問題があったり、雨漏りの原因になったりするリスクを抱えています。
3. 居住スペースのコンディションが悪い
キャンピングカーで最も重要な居住スペースに問題を抱えているケースです。特に多いのが「雨漏り」で、天井や壁のシミ、カビ臭さ、床の腐食に繋がります。修理には高額な費用がかかるため、激安で手に入れても費用がかさみます。また、冷蔵庫やFFヒーターといった高価な設備が故障している場合も価格に反映されます。
4. 不人気なレイアウトやベース車両
使い勝手が特殊なレイアウトであったり、燃費が極端に悪い旧式のディーゼル車であったり、マニュアル車であったりと、現代のニーズに合わないために人気がなく、価格が安くなっているケースです。自分の使い方に合致すれば「お買い得」になる可能性もあります。
5.「保証なし」の現状渡し
特に個人売買や、一部の販売店で見られるのがこのケースです。購入後の保証が一切なく、引き渡し後に見つかった不具合はすべて自己責任で修理する必要があります。そのリスク分、価格が安く設定されています。
失敗しない激安中古キャンピングカーの見極め方
エンジンと足回り
エンジンをかけ、異音や不自然な振動がないか耳を澄ませましょう。エンジンルームを覗き、オイルが漏れた黒いシミがないかも確認します。また、車体の下を覗き込み、マフラーやフレームにひどいサビや腐食がないかも重要なチェックポイントです。タイヤの溝が残っているか、ひび割れがないかも見ておきましょう。
修復歴の有無
販売店には「修復歴はありますか?」と必ず直接質問しましょう。もし「ない」と言われた場合でも、ボンネットやドアの隙間が左右で異なっていないか、塗装の色が部分的に新しくないかなど、自分の目で確認する姿勢が大切です。
整備記録簿の有無
これまでの点検・整備の履歴が記された「整備記録簿」は、そのクルマの過去を知る上で非常に重要な書類です。オイル交換などのメンテナンスが定期的に行われてきたかを確認できれば、大きな安心材料になります。
雨漏りの確認
すべての窓の周り、天井の角、ベンチレーターの周りなどを念入りに見て、茶色いシミや壁紙の浮きがないかを確認してください。クローゼットの中や収納棚の奥も忘れずに。そして、鼻を利かせてカビ臭くないかをチェックします。床を歩いてみて、フカフカと沈むような感触があれば、床板が腐食しているサインです。
電気系統の動作確認
サブバッテリーで動く室内灯、コンセント、冷蔵庫、水道のポンプ、ベンチレーターなど、スイッチがあるものは面倒くさがらずに全てON/OFFしてみましょう。特に冷蔵庫は冷えるまでに時間がかかるため、可能であれば事前に電源を入れておいてもらうのが理想です。
水回りとガス設備
シンクの蛇口をひねり、ポンプが正常に作動して水が出るか、そしてシンク下から水漏れがないかを確認します。カセットコンロが装備されている場合は、実際に点火できるかも試させてもらいましょう。
まとめ
激安キャンピングカーには、夢を身近に感じさせる大きな魅力があります。しかし、その価格には必ず理由があるということを忘れてはなりません。車両の状態を自分の目でしっかりと見極め、後悔しないキャンピングカー選びをしましょう!