夏のキャンピングカー旅行で問題になるのは「暑さ」です。「夜、熱帯夜で眠れなかったらどうしよう…」「日中の車内は想像以上に暑いって聞くけど、大丈夫かな?」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、誰でもすぐに実践できる基本的な工夫から、夏の車中泊を劇的に変える快適グッズ、そして熱帯夜でもぐっすり眠るための方法までご紹介します。
お金をかけずにできる3つの工夫
① 駐車場所を工夫する
夏の車中泊は、駐車場所選びが最も重要です。まずは木陰や建物の影を探して直射日光を避けましょう。地面からの照り返しも考慮し、熱を溜め込むアスファルトよりは土や草の上がおすすめです。さらに涼しさを求めるなら、平地よりも気温が低い標高の高い場所を目指すのが効果的です。
② 風の通り道を作る
車内にこもった熱気は、風の通り道を作って外へ逃がしてあげましょう。基本は対角線上にある窓を2ヶ所以上開け、空気の流れを作ります。さらに天井のベンチレーターを排気モードで回せば、効率的に熱を排出できます。その際、虫の侵入を防ぐ網戸や防虫ネットの活用は必須です。
③ 日中の過ごし方
気温がピークになる日中は、無理に車内で過ごさず、思い切って外で涼むのが賢い選択です。例えば、冷房の効いた図書館や商業施設を利用したり、川遊びや木陰の多い公園でのんびり過ごすのも良いでしょう。夕方涼しくなってから車に戻るようにすれば、夜の時間をより快適に迎えられます。
劇的に涼しくする5つのアイテム
① エアコン(家庭用・ルーフ)
夏の暑さ対策における最強のアイテムがエアコンです。近年のキャンピングカーでは、家庭用エアコンを搭載したモデルも増えてきました。外がどれだけ猛暑でも、スイッチひとつで車内を快適な温度に保てる安心感は、何物にも代えがたいものがあります。ただし、稼働には多くの電力を必要とするため、大容量のサブバッテリーや外部電源に接続できる環境が必須となります。
② ポータブルクーラー
エアコンがついていない車両にとって心強い味方となるのが、ポータブルクーラーです。設置工事が不要で、使いたい時にだけ車内に持ち込んで使えます。冷却能力はエアコンに劣り、部屋全体をキンキンに冷やすほどのパワーはありませんが、寝る時に自分の周りだけでも涼しくしたい、というニーズには十分応えてくれます。使用時は、本体から出る熱い空気を窓から外に逃がす「排熱処理」を忘れないようにしましょう。
③ 扇風機・サーキュレーター
エアコンやクーラーがなくても、扇風機やサーキュレーターがあるだけで体感温度は大きく変わります。ポータブル電源に繋いで使える小型のものが主流で、車内の空気を循環させて涼しい風を作り出してくれます。窓を開けて外気を取り込みながら使ったり、天井のベンチレーターと併用したりすることで、その効果を最大限に発揮できます。
④ シェード・断熱マット
車内温度上昇の最大の原因は、窓から差し込む太陽光です。これを防ぐのがシェードや断熱マット。特に、銀マットのように断熱効果の高い素材でできた、車種専用設計のものは窓にぴったりフィットし、高い効果を発揮します。日中の駐車時はもちろん、就寝時に使うことで外の街灯などを遮る効果もあります。吸盤で内側から貼るタイプが一般的ですが、より高い断熱効果を求めるなら、窓の外側に装着する「アウターシェード」もおすすめです。
⑤ ポータブル電源
扇風機やポータブルクーラー、スマホの充電など、今や夏の車中泊に欠かせないのがポータブル電源です。エンジンを止めていても電化製品を使えるため、サブバッテリーの負担を減らす意味でも非常に役立ちます。自分が使いたい電化製品の消費電力や使用時間に合わせて、十分な容量のものを選ぶようにしましょう。
熱帯夜でもぐっすり眠るための方法
① 冷感素材の寝具を活用する
寝具が体に触れた時にひんやりと感じる、「接触冷感」素材のシーツや敷きパッド、タオルケットなどを活用しましょう。ニトリの「Nクール」などが有名ですね。寝返りをうつたびにひんやり感が得られるので、寝苦しさが大きく和らぎます。普段使っている寝具をこれに変えるだけなので、手軽に試せるのも嬉しいポイントです。
② 天然のクーラーを作る
昔ながらの知恵ですが、非常に効果的なのが、凍らせたペットボトルや保冷剤を活用する方法です。カチコチに凍らせたペットボトルをタオルで巻き、太い血管が通っている首筋や脇の下、足の付け根などに当てると、効率的に体を冷やすことができます。寝床にいくつか置いておくだけで、天然のクーラーとしてじんわりと涼しさを保ってくれます。
③ ハッカ油スプレー
ドラッグストアなどで手軽に手に入るハッカ油を使った手作りスプレーもおすすめです。水を入れたスプレーボトルにハッカ油を数滴垂らして混ぜるだけ。これを体にシュッと吹きかけると、メントールの効果で驚くほどスーッとした清涼感が得られます。お風呂上がりの火照った体に使うと特に気持ちが良いですよ。虫除けの効果も期待できる、まさに一石二鳥のアイテムです。
まとめ
今回は、真夏のキャンピングカーを快適な空間に変えるための、様々な暑さ対策をご紹介しました。
「キャンピングカーの夏は暑いから…」と諦める必要はまったくありません。万全の準備と少しの工夫で、夏のキャンピングカー旅は忘れられない最高の思い出になります。今年の残暑、そして来年の夏こそ、万全の対策で快適な車中泊を楽しんでみませんか?

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