広大な自然の中を自由に旅したり、自宅の近くで気軽に非日常を味わったり。キャンピングカーは、私たちにかけがえのない体験をもたらしてくれます。しかし、楽しい旅の途中で思わぬ故障に見舞われたり、自宅で予期せぬトラブルが発生したりすると、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、修理の費用目安から信頼できる依頼先の選び方、具体的な修理事例まで、詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
まず見極めるべきは「車の部分」か「キャンパー部分」か
キャンピングカー修理の第一歩は、トラブルが「車として走るための部分(ベース車両)」で起きているのか、「居住設備の部分(架装部分)」で起きているのかを見極めることです。この切り分けで、頼るべき依頼先が全く変わってきます。
ベース車両のトラブル
- エンジン、タイヤ、ブレーキ、ミッションなど、走行に関わる部分のトラブルは、トヨタや日産など、車両メーカーの専門領域です。もしもエンジンの不調などを感じたら、一般的な自動車ディーラーや修理工場に相談するのが基本です。
架装部分(居住設備)のトラブル
- サブバッテリー、FFヒーター、エアコン、給排水ポンプ、FRP製の外壁など、キャンピングカー特有の設備は、キャンピングカービルダーや専門の販売店の得意分野です。車のエンジンが順調でも、こうした設備に問題が生じることはよくあります。
【症状・費用別】修理代の目安
修理費用は症状により様々ですが、代表的な例と費用の目安は以下の通りです。
《ベース車両の修理》
- エンジンオイル漏れ:数万円~
- ブレーキパッド交換:2万円~5万円程度
- メインバッテリー交換:3万円~6万円程度
《架装部分(居住設備)の修理》
- サブバッテリー交換:種類によるが5万円~十数万円
- FFヒーターの不具合:原因によるが5万円~20万円以上
- 給水ポンプの交換:部品代+工賃で3万円~7万円程度
- 雨漏り(コーキング打ち直し等):数万円~規模により数十万円
キャンピングカー修理の依頼先
トラブルの種類に応じて、最適な依頼先を選びましょう。
- キャンピングカー専門店・ビルダー
架装部分のプロフェッショナル。FFヒーターや水回り、電装系など、キャンピングカー特有の設備の不具合は、まずここに相談するのが最も確実です。 - 自動車ディーラー・一般の修理工場
エンジンや足回りなど、ベース車両の専門家。旅先での急なエンジントラブルなどに対応してくれますが、架装部分の知識は無い場合が多いです。 - DIY(自分で修理)
簡単な部品交換や内装の補修など、自分で対応できる範囲も。しかし、電気系統やガス設備など、専門知識が必要な部分のDIYは重大な事故に繋がるため絶対にやめましょう。
修理に自動車保険は使える?
修理費用に車両保険が適用されるかどうかは、原因によります。
- 適用されるケース:事故による車体の破損や、飛び石による窓ガラスの損傷など、「急激かつ偶然な外来の事故」が原因の場合。
- 適用されないケース:エンジンや設備の経年劣化による故障、消耗品の交換など。
保険を使うと翌年の等級が下がり保険料が上がるため、修理費用と見比べて慎重に判断しましょう。
日頃のメンテナンスでは何をする?
故障させないことが、一番の「修理」とも言えます。出発前のタイヤ空気圧やオイル量のチェック、サブバッテリー電圧の確認などを習慣づけるだけで、多くのトラブルは防げます。
【関連記事はこちら】
キャンピングカーメンテナンス完全ガイド!長く快適に使うための頻度と項目
まとめ
キャンピングカーの修理は、まず「ベース車両」か「架装部分」かを見極めることが肝心です。その上で適切な専門家に相談し、日頃からメンテナンスを心がけることが、長く快適に愛車と付き合う秘訣です。

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